アーカイブ(2022年)
5月9日 豊かな人生のドラマを創造する・・・ライフビジョン
おはようございます。
ゴールデンウイークが明けましたが、ゆっくりと心身を癒やすことができたでしょうか。
あらたな5月のスタートとなります。
時差的な感覚もあるかと思いますが、身体を整えながら、気を入れ直して
仕事に取り組んでいただきますよう念じております。
安全にはくれぐれもご注意くださいませ。
仕事も私生活も、共に充実させるためには『楽しむ』ことが大切です。
楽しむためには、いろいろと興味関心をもって、疑問に思ったことはネットで調べたり
知っている人に聞いたりして、裏づけや確認をとっていく方法が有効です。
分からないままにしておくのではなく、疑問をもったその時々ではっきりさせることで、
しっかりと認識することができるようになると、分かる楽しみが得られます。
なので、「これって何ですか?」と聞かれた人は、「そんなこともわからないのか」と言わず、
「これはこういうことだ」と丁寧に教えてあげてください。
実は、説明をしながら、新しい発見をすることも少なくないからです。
それもまた楽しみのひとつです。
声を掛け合うことで、「分かる」という文化、楽しみが共有できるのは大切で
また素晴らしいことですね。
さて、人生100年時代を迎えようとしていますが、よく老後の過ごし方が話題になることがあります。
「動ける間は仕事がしたい」と願う人も多く、65歳定年とする企業も増えてきました。
将来、公的年金への不安もあり、政府は「70歳まで頑張れ!」みたいなメッセージをなんとなく
発しているような気もします。
70歳以降の人生を豊かにするためには、何をどういうふうに考えれば良いのでしょう。
この問題は現在、働き盛りの人たちにはリアルに感じられないかと思います。
しかし必ず、年齢は重ねられていきますので、人生の楽しみ方を知っておくことは大切です。
60代、70代、80代の人生を楽しめる人は、
10代、20代から30代にかけて「人生は楽しい」という経験を持っています。
仕事はもちろんのこと、スポーツ、音楽、芸術、いろいろな趣味などに打ち込んで
心身をつかった楽しみを体験しているということです。
老後になって「何か楽しみを見つけよう」と思っても、過去にそういう楽しみの経験のない人は
難しいことなのです。
だから今、仕事の楽しみ方、興味関心をもって「発見」の喜びを味わうこと、
プライベートでも何か興味関心をもって、生涯楽しめるような何かを「発見」することが大切です。
これは今からでも遅くはないので、何かにチャレンジすることをお勧めします。
会社では仕事に集中していくことが大切なので、休日の過ごし方や、楽しみ方に
創意と工夫を持ってもらいたいですね。
人生の中で、仕事、家庭、経済、健康、趣味、教養、社会貢献、という分野が
それぞれあります。
すべて同時並行で進んでいるわけですが、これらの関連性や全体性を見つつ、
人生を豊かにするために、計画を立てていくことを「ライフビジョン」といいます。
人生の中で出会う「楽しみ」があるのは素晴らしいことです。
それは興味関心から始まりますから、まずは、仕事などで疑問があったり、
曖昧な理解でしかないところを、調べたり聞いたりしながら明らかにしていく
「分かる楽しみ」が得られると良いのではないでしょうか。
それに加えて、休日などの過ごし方の中に、人生の楽しみを探すことですね。
ゴールデンウイークのような長期の休みの過ごし方は特別感がありますが、
普段の休日の楽しみ方への創意と工夫をすることで、継続的な「楽しみ」を
体験していくことができると思います。
人生に「ライフビジョン」を描いていくことを、明日また紹介いたします。
5月10日 豊かな人生を創造する・・・ライフビジョン②
おはようございます。
10代、20代、30代に仕事や趣味などの楽しみを味わうことは
60代、70代、80代の人生に豊かさと楽しみを得ることができる秘訣です。
仕事をリタイアしたとき、生きることの喪失感を味わう人の多くは、
「もうやることがない」と言って、せっかくの豊かな時間を楽しむことができないようです。
しかし、生き生きとして老後を楽しんでいる人は、
若い頃に仕事や趣味の楽しみを味わった人が多いのです。
リタイアして、いきなり「何か楽しみはありますか?」と聞かれて、
すぐにあれ、これ、と言える人は、何か楽しいことを見つけることができるでしょう。
それが思いつかなかったり、見つけようとしなかったりするのは
やはり豊かな時間を過ごすことが難しいようです。
リタイアするまでに、興味関心をもって、仕事や趣味の楽しみを蓄積しておくようにしましょう。
そのためには人生の目標をもつと良いと思います。
ライフビジョンを描くことはひとつの方法です。
そこで私は「漢字マンダラ」を描くことを薦めています。
仕事、人生、精神、趣味教養、財産、健康、家庭、社会、という八項目に対して
一文字の漢字を選らんでいきます。
そして、その意味を言葉にしておくことで、人生のありたい姿を浮き彫りにすることができます。
ちなみに私の漢字マンダラは次のようになっています。
*****************************
仕事:「信」・・・仕事は信用第一とし、至誠を尽くす
人生:「誠」・・・何事にも至誠を貫き、天に恥じない生き方をする
精神:「寛」・・・私は寛容であり、情け深く、驕らず、高ぶらない
教養:「智」・・・常に学びを忘れず、あらゆることに興味と関心をもつ
財産:「清」・・・豊かさを築く糧としてストックし、清きフローをつくる
健康:「堅」・・・健康は志を成し遂げる為に堅く保つ
家庭:「和」・・・和の心を貴び、家族の幸せの為に尽くす
社会:「義」・・・義を重んじ、社会教育に貢献する
****************************
この八項目を人生全体のイメージとしていつも意識しています。
下の写真は、函館の篆刻師の宮腰善行先生の書です。
左上から時計回りで、信、誠、寛、智、清、堅、和、義、と書かれています。
中央は「夢」です。
一度皆さんも「漢字マンダラ」を描いてみると、人生全体のイメージがわくのではないかと思います。
参考までに紹介しました。
5月11日 豊かな人生を創造する・・・ライフビジョン③
おはようございます。
漢字は意味のイメージがカタチになっていて、目で見てすぐに分かるところが
とても素晴らしいですね。
「私」という人間性を漢字一文字で表現できると、自分自身への自信と確信が得られると思います。
一年の終わりに、京都・清水寺の貫主(かんす)森成範氏の漢字が披露されるのは恒例となっていますね。
ちなみに2021年は「金」でした。
これはオリンピックがあったことも影響していますね。
また大谷翔平選手のMVPや各界での金字塔が打ち立てられたこと、
コロナの給付金などにもなぞらえて、一番人気が高かったと言われています。
人生や人間性を表現する漢字を見つけるのも、人生の目標の明確化につながり
ライフビジョンを描いていく上で、自分自身の確信にもなっていくのではないかと思います。
また、漢字だけではなく、山や海などの自然や何かのモノに人生を喩えることができます。
ある会社での勉強会でのエクササイズを紹介しましょう。
そこでは「人生とは○○のようなものである」という設問に対して、
○○に思い浮かんだ言葉を入れるというものです。
そこではさまざまな言葉が行き交う実に愉しいエクササイズとなりました。
たとえば、
「人生とは、オセロ のようなものである」
「人生とは、水 のようなものである」
「人生とは、雲 のようなものである」
「人生とは、嵐 のようなものである」
人生を象徴する言葉として挙げられた、オセロや水、そして雲などから
どのような人生をイメージすることができるでしょうか。
それぞれの感性で受けとめて、そこにどのような人生のあり方が見えてくるのか
議論するだけでとても興味深い世界がひろがります。
人生を「オセロ」と喩えた人は、人生の良いことと悪いことが交互に出会って
目まぐるしく変化する様子が象徴されていると語っていました。
さて、このエクササイズで大変面白い○○がありました。
それはTさんの○○で、次のようなものでした。
「人生とは、ボディソープ のようなものである」
ここから見える人生とはどんなイメージがあるのでしょう。
早速、Tさんに「なぜボディソープなの?」と聞いてみました。
するとTさんは「肌に優しいというのが大切なのです」とのこと。
(実はこのときTさんが皮膚が敏感なために、ボディソープへのこだわりが
とても強かったことを知りませんでした)
それで「肌に優しい」ことが人生のあり方をどうつながっていくのかを参加者と共に議論することになりました。
そもそも「ボディソープ」とは何か、どのような機能をもっているのか、
なぜ必要なのか、私がボディソープであるなら、等々を聞いていくと、
その答えの中に参加者それぞれの人生への価値が浮かび上がってくるのは
とても興味深いものがあります。
たとえば、ある人は
「私がボディソープであるなら、人々の痛んだ皮膚を優しく包み、汚れを落とし、
心身を清め、安らかな心をつくります」と語っていました。
人生とボディソープは同じものであるとしてイメージを膨らませてみれば、
「人に優しく、思いやりをもって、人に安心感をもたらす、信用を大切にする」
という人生の価値が浮かび上がってきます。
一見、結びつかない人生とボディソープですが、
イメージをひろげて言葉を紡いでいくと、人生の価値がボディソープを
象徴として示されるように思います。
一度この○○に言葉を当てはめてみてください。
自分自身への人生に対する確信、仕事への熱い思い、家族への愛情、等々が自然に湧き上がってくるのではないでしょうか。
「人生とは○○のようなものである」
ここにもライフビジョンを描く秘訣があります。
5月12日 豊かな人生を創造する・・・ライフビジョン④
おはようございます。
どんな人生を創造するかは、私がどのような言葉をもっているかで決まります。
ネガティブな言葉、いわゆる否定的な言葉を持っている人は、創造的な人生ではなく、
破壊的な人生にしてしまう可能性が大きいです。
単純に「私の人生は明るい」というのと「私の人生は暗い」というだけで、
その人の人生の方向性がまったく違っていることは明らかです。
「私は人を信じることができる」というのと、「私は人を信じることができない」というのでは
人に対する接し方が変わります。
たとえば「良いことを言っても、それが行動とならない」という人は、その内面において
「言ったことを行動に移さない」という言葉を持っている可能性があります。
また問題を先送りして、切羽詰まらないと行動に移さない人も
心のうちに「問題があってもすぐに対応せずに、逃げてしまおう」という言葉をもっている
のかもしれません。
私たちは「言葉」で生きています。
振り返ってみると、私の心のうちに何か言葉が囁いているのかもしれません。
良いことも悪いことも、私の内面に抱えている「言葉」によって支配されている
と見ることができます。
私を創り上げている「言葉」をちょっと覗いてみてはいかがでしょうか。
それでもしネガティブで否定的な言葉があったなら、すぐに「ポジティブ」で
「肯定的」な言葉に置き換えてもらいたいと思います。
5月13日 豊かな人生を創造する・・・美しい言葉
おはようございます。
豊かな人生を創造するためにライフビジョンを描くことをお勧めしています。
その未来づくりに向けて大切なことは、できるだけ美しい言葉を使うことです。
乱暴な言葉づかいをしていると、やはり乱暴な人になってしまいます。
丁寧な言葉を使うと、丁寧な人になります。
どんなにイライラすることがあっても、言葉を選ぶことで落ち着きます。
イライラした感情を爆発させて乱暴な言葉になると、さらに感情が高ぶってしまい、
人やモノに当たってしまい、周囲の人まで不快にしてしまうでしょう。
感情が高ぶってくればくるほどに、言葉を丁寧にしていくことが大切です。
美しい言葉を使うことで、豊かな心を育むというのは大切なことだと思います。
たとえば数学者の藤原正彦氏は、父に新田次郎、母に藤原ていという作家の両親のもとで
美しい自然とのふれあいを言葉で紡ぐという日常があったといいます。
***************************
そうですねぇ。日曜日の朝なんかに、家族で話していると、
庭の隅の向こうでツユクサに水玉が光っているわけですよ。
そうすると、父がそれを見て、あの水玉が七色に光っているのは、
水玉に太陽の光があたって屈折と反射を繰り返しているからなんだよって
話してくれるんです。
そのあとね、あの水玉を使って即興句を作ろうということになるんですね。・・・だから科学と情緒の勉強を両方一緒にしてもらったような」
(「世にも美しい数学入門」より/ちくまプリマ―新書)
***************************
藤原正彦氏の子どもの頃の日常は、自然の整然とした理法と
情緒あふれる美しさを「言葉」に紡いでいく日々がありました。
それは藤原家の伝統として、今も息づいているとのこと。
テレビのインタビューで藤原氏が
「あるとき、美しい夕日となれば、家族を集めてしばし夕日の美しさにひたり、
その感動を俳句にするんですよ」と語っていたことが印象に残っています。
自然の美しい風景に感動する感受性と、そこにひろがるイメージをイメージを言葉にしていくことで、より深く豊かな心の体験が刻まれるのでしょう。
心で感じたことを「言葉」に残すことによって、私の人生を豊かにすることができます。
できるだけ美しく丁寧な言葉をつかい、乱暴な言葉をさけていくことによって
感情のコントロールができるようになり、冷静な判断力とその場にふさわしい対処が
できるようになり、多くの人からの信頼を集めることができるようになると思います。
豊かな人生を創造するためにライフビジョンを描くことをお勧めしています。
その未来づくりに向けて大切なことは、できるだけ美しい言葉を使うことです。
乱暴な言葉づかいをしていると、やはり乱暴な人になってしまいます。
丁寧な言葉を使うと、丁寧な人になります。
どんなにイライラすることがあっても、言葉を選ぶことで落ち着きます。
イライラした感情を爆発させて乱暴な言葉になると、さらに感情が高ぶってしまい、
人やモノに当たってしまい、周囲の人まで不快にしてしまうでしょう。
感情が高ぶってくればくるほどに、言葉を丁寧にしていくことが大切です。
美しい言葉を使うことで、豊かな心を育むというのは大切なことだと思います。
たとえば数学者の藤原正彦氏は、父に新田次郎、母に藤原ていという作家の両親のもとで
美しい自然とのふれあいを言葉で紡ぐという日常があったといいます。
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そうですねぇ。日曜日の朝なんかに、家族で話していると、
庭の隅の向こうでツユクサに水玉が光っているわけですよ。
そうすると、父がそれを見て、あの水玉が七色に光っているのは、
水玉に太陽の光があたって屈折と反射を繰り返しているからなんだよって
話してくれるんです。
そのあとね、あの水玉を使って即興句を作ろうということになるんですね。・・・だから科学と情緒の勉強を両方一緒にしてもらったような」
(「世にも美しい数学入門」より/ちくまプリマ―新書)
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藤原正彦氏の子どもの頃の日常は、自然の整然とした理法と
情緒あふれる美しさを「言葉」に紡いでいく日々がありました。
それは藤原家の伝統として、今も息づいているとのこと。
テレビのインタビューで藤原氏が
「あるとき、美しい夕日となれば、家族を集めてしばし夕日の美しさにひたり、
その感動を俳句にするんですよ」と語っていたことが印象に残っています。
自然の美しい風景に感動する感受性と、そこにひろがるイメージをイメージを言葉にしていくことで、より深く豊かな心の体験が刻まれるのでしょう。
心で感じたことを「言葉」に残すことによって、私の人生を豊かにすることができます。
できるだけ美しく丁寧な言葉をつかい、乱暴な言葉をさけていくことによって
感情のコントロールができるようになり、冷静な判断力とその場にふさわしい対処が
できるようになり、多くの人からの信頼を集めることができるようになると思います。